便秘の治療方法

便通の診察を受ける女性の画像
このページでは、便秘の解消方法 でご紹介した内容を実施しても思うような改善がみられなかった方に向けた内容です。
生活習慣(食事や運動)を見直しても、お通じの回数が増えない、コロコロした便や硬い便であることが多い、強くいきなまいと便が出ない、残便感がありスッキリしない、などの症状がある方は、このページを読んでぜひ気軽にかかりつけの先生に相談してみてください。

目次

    便秘は病院で治療しましょう!

    便秘は病院で治療しましょう。「便秘で病院に行くのってなんだか悪い気がする…」、「そんなに大げさなことではないんだけどなあ…」と病院に行くことをためらっていませんか?しかし、便秘は脳卒中や循環器疾患リスクを高めて生命にも影響を及ぼすことが海外で報告されています。
    自身で取り組める便秘解消方法を試しても症状が残ってしまう方は、病院を受診してかかりつけ医に相談しましょう。
    * Sumida K, et al. Atherosclerosis 2019 Feb, 281, 114~120

    中島先生 監修医ワンポイント解説

    便秘の治療は「便が出るようになったら終わり」と思われる方もいますが、実は便が出るようになっただけではゴールとは言えません。便意(お通じに行きたくなる感じ)がある、便の形状がバナナ状である、いきまなくても便が出る、お通じの後に残便感がなくスッキリしていることが大切です。そのために私達医師は皆さん一人一人の生活習慣や便秘のタイプに合わせて生活指導や処方するお薬を決定しています。まずはかかりつけ医へ気軽にご相談ください。

    便秘は何科で診てもらえるの?

    かかりつけの一般内科で相談してみましょう。かかりつけ医がいない場合は、お腹の専門家である消化器科や胃腸科に行くのがオススメです。なお、妊婦の方やお子さんの場合は、まずはかかりつけの産婦人科や小児科の先生に相談してみてください。

    診察(診療)の流れ

    ここでは、病院に行った際の流れをご紹介します。
    順番としては、①問診、②腹部診察、③検査、④治療方針の決定です。

    ①問診

    問診では、どんな症状(お通じの回数、便の形状、腹痛や残便感の有無)がいつからあるか、現在かかっている病気と服用薬、食事・運動・睡眠などの生活習慣を確認します。日頃から便の状態を見ていると、先生に伝えやすくなります。
    診察を受ける女性の画像

    ②診察

    お腹の張りの具合を診たり、聴診器で腸の動きを聴いたりします。
    なお、より専門的な病院では、肛門の締まり具合を診たり、指を入れて便の塊やこぶがないかを確認しますが、出血など、よほどのことがない限り初診でこれらの診察を行うことは稀なので安心してください。

    診察する中島先生のイラスト

    ③検査

    必要に応じて血液検査、大腸内視鏡検査、腹部X線・注腸X線検査、エコー検査を実施して、便秘の程度や原因を確認したり、便秘以外の他の病気が隠れていないかを調べます。
    検査をする中島先生のイラスト

    ④治療方針の決定

    診察や検査の結果を踏まえて、1人1人の生活習慣や便秘のタイプに合わせた生活指導、お薬の処方を行います。
    治療方針が決まった三人の画像

    病院を受診したときに処方される薬

    病院で処方してもらえる薬は6種類あります。
    表1:病院で処方される薬の種類
    病院で処方される薬の種類の表
    薬局で購入できる便秘薬もありますが、便秘薬の種類によっては長期間使用すると耐性ができて効果が小さくなるものもあります。したがって、自己判断で市販の便秘薬を長期間使用するのは避け、早めにかかりつけ医に相談しましょう。
    中島先生

    まとめ

    いかがでしたでしょうか?病院を受診された際には、医師が皆さんの生活習慣や便秘のタイプに合わせて生活指導やお薬を決定します。
    市販されておらず、医師に処方してもらって初めて使える薬もあるので、便秘の解消方法で紹介した内容を試しても便秘が十分解消されなかった方はあきらめないで気軽に受診してくださいね。
    便秘の解消に向けて一緒に頑張っていきましょう!
    便秘の解消方法
    病院のイラスト

    便秘でお困りの方は、
    医師に相談しましょう

    ご自宅や職場付近の病院を
    簡単に探すことができます

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    監修者(中島先生)

    監修

    横浜市立大学大学院医学研究科・肝胆膵消化器病学教室 中島 淳 先生 

    横浜市立大学大学院医学研究科・肝胆膵消化器病学教室 主任教授、診療科部長。医学博士。
    1999年から2001年までハーバード大学客員准教授を務め、腸管免疫の研究にあたる。医療従事者向けの「慢性便秘症診療ガイドライン」作成メンバーとして尽力し、海外の便秘薬や最先端治療に精通。
    ※2022年12月現在の情報です。

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